記事登録
2007年08月29日(水) 13時40分

玉沢元農相が五重計上 領収書3枚使い回し377万円朝日新聞

 自民党の玉沢徳一郎元農水相が代表を務める「自民党岩手県第4選挙区支部」が、03年の政治資金収支報告書の支出で同じ領収書を使い回していたことが29日、わかった。日付や費目、金額を書きかえたコピーを添付するやり方で、1枚の領収書を5重計上していた可能性もある。玉沢事務所では「事実が確認できれば訂正したい」と話している。

自民党岩手県第4選挙区支部が県選管に提出した領収書のコピー。5枚とも通し番号「010987」は同じだ

 玉沢事務所や政党支部の政治資金収支報告書によると、盛岡市内の印刷会社が発行した領収書3枚を、日付を変えるなどして10枚あるように見せかけて報告書に添付し、それぞれ経費を収支報告の政治活動費に計上していたとされる。使い回して添付された領収書10枚の合計金額は377万5000円にのぼるという。

 朝日新聞が県選管に請求し、開示された領収書のコピーによると、通し番号が同じ「010987」の領収書が5枚添付されていた。金額は36万7500円と同じで、日付は03年8月25日、9月25日、10月25日、11月25日(2回)の4種類。費目は「支部会報」や「政党ポスター」などとなっていた。

 また、通し番号「010990」の領収書は、金額がいずれも12万8100円で3回添付され、「政党ビラ」「のぼり旗他」などと費目が変えられていた。通し番号「010991」は82万6600円と72万6600円の2枚が添付されていた。

 玉沢徳一郎氏は衆院比例区東北ブロック選出で当選9回。1999年10月、小渕内閣第2次改造内閣で農水相に就任し、00年7月まで務めた。

http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY200708290157.html