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2007年08月29日(水) 21時50分

<選挙違反>参院選神奈川の小林温氏派の2人を買収で起訴毎日新聞

 7月の参院選神奈川選挙区で再選を果たした小林温氏(43)=自民=陣営の選挙違反事件で、横浜地検は29日、陣営の出納責任者、鈴木美香(33)=同県相模原市相模大野4=と自民党神奈川県連職員、山口聡(34)=横浜市磯子区汐見台3=の両容疑者を公選法違反(買収)罪で横浜地裁に起訴した。鈴木被告は小林氏への連座制適用対象者で、地検は同日、100日以内の判決言い渡しを促す「百日裁判」を同地裁に申し立てた。
 起訴状によると、鈴木、山口両被告は7月29日から8月1日までの間、小林氏の選挙事務所があるビル(横浜市中区)の6階給湯室などで、大学生ら20〜40歳の男女24人に対し、小林氏への投票を呼びかける選挙運動の報酬として現金計153万円を渡した。
 同容疑で逮捕されていた自民党横浜市連の男性職員(27)は「従属的立場」と判断し起訴猶予とした。また、同法違反(受供与)容疑で書類送検されていた大学生ら24人についても「友人からの勧誘を受けて選挙運動にかかわった。事実を認めて反省している」として起訴猶予とした。
 公選法は陣営の出納責任者らによる選挙違反事件では、起訴から100日以内に判決を出すよう努力義務を定めている。出納責任者に罰金以上の刑が確定し、連座制が適用されると候補者の当選は取り消され、同じ選挙で同一選挙区から5年間、立候補できなくなる。
 鈴木被告は数年前から小林氏の公設第2秘書を務め、参院選の公示直前に陣営の出納責任者として届け出ていた。小林氏は今月7日の鈴木被告らの逮捕以来公の場に姿を見せていないが、起訴を受け「ご支援頂いた皆さまに深くおわび申し上げます。現在は報道された以上のことは分かりかねるので、裁判を通じて事実関係を正確に把握した上で対応を考えたい」とのコメントを発表した。【鈴木一生】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070829-00000109-mai-soci