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2007年08月28日(火) 14時28分

「お騒がせ閣僚」去って… 霞が関は安堵産経新聞

 「お騒がせ閣僚」が去った各省庁も、期待と不安が交錯する中で新しい大臣を迎えた。
 数々の疑惑を抱えて自殺した松岡利勝氏、事務所費問題などで事実上更迭された赤城徳彦氏と、3カ月の間に立て続けに大臣が交代した農林水産省。遠藤武彦氏の就任に「農政のベテランだ」と安堵(あんど)が広がった。
 JAグループの幹部は「9月3日に再開されるWTO交渉に組閣が間に合い、大きな空白は避けられた」と胸をなで下ろした。
 臨時・兼任の形で農水相を任されていた若林正俊環境相は、退任会見で「荷が重かった」と本音を漏らしていた。 
 久間章生氏の「しょうがない」発言や、小池百合子氏が事務次官人事をめぐって演じた泥仕合など、農水省と同様にゴタゴタ続きだった防衛省でも、新大臣の高村正彦氏に歓迎ムードだ。
 幹部の1人は、「大物で防衛問題にも精通しており、とても心強い」。テロ特措法の延長問題が臨時国会の最大の焦点となるが、別の幹部も「国会答弁でも問題になることはないだろう」と期待を寄せた。
 「生む機械」発言で国会を混乱させた柳沢伯夫氏から、舛添要一氏に大臣が代わった厚生労働省。年金記録問題などを抱える中、ある幹部は「国際政治が専門だが、介護や医療の現場をよく知っている人という印象。違和感はなく、厳しい状況をリードしてくれるのでは」と話した。
 一方、別の幹部は「はっきり物を言う人という印象が強く、仕事も増えるのではないか」と複雑な様子。「これまでのやり方では通用しなくなるかもしれない」とあきらめ顔で話す職員もいた。

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