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2007年08月27日(月) 23時38分

起業支援名目で詐欺 京大、佛教大などで被害30人朝日新聞

 「割の良いバイトがある」などと大学生から金を集める出資をめぐるトラブル相談が、佛教大や京都大など京都の大学に寄せられていることが分かった。被害を訴えている学生は少なくとも4大学で30人以上、金額は計3000万円以上に上るとみられる。うち十数人が「出資を装った詐欺」として、9月初めにも被害の回復のため集団提訴する。

 各大学や京都市市民生活センターなどによると、「HeeSui(ヒースー)」と名乗るグループが飲食店や学習塾経営の会社を設立すると言って、学生らを京都市内の喫茶店に呼び、「将来あなたが事業を起こす際にも融資する」などと出資を誘いかけるという。

 勧誘後、グループのメンバーが同行して京都市内の決まった消費者金融店へ行き、返済はグループが行うと約束して学生に100万〜200万円を借りさせる。契約書類や借入金をグループが受け取り、引き換えに借用書を渡すが、学生は消費者金融から返済を督促されて初めて被害に気づくという。

 一部の被害者は今年1月、グループの3人と消費者金融を相手取り、債務の不存在確認や損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。訴訟でグループ側は、出資者は約80人、出資金は総額1億円余りとしたうえで「(被害者が)自らの意思で金を借りた」「本当に事業をしようと頑張っていた」などと反論している。

http://www.asahi.com/national/update/0827/OSK200708270071.html