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2007年08月25日(土) 10時00分

小沢 自公分断に着手日刊ゲンダイ

 辞めていく自民党の中川秀直幹事長が21日の会見で「民主党との大連立もひとつの考え方」と、小沢民主党に秋波を送った。「国会のねじれ」解消のため、政権参加のエサをぶら下げたのである。だが、小沢代表の狙いは、大連立どころか、自公の分断だ。

 いま永田町で注目されているのが参院公明党の“独立”問題だ。自民党の参院選大敗で、参院の公明党(20議席)は少数与党に転落し、出番がなくなった。
 そこに目をつけているのが小沢である。
「いま公明党は苦しい立場です。安倍政権が行き詰まって解散・総選挙に追い込まれ、衆院でも自公で過半数を割るようになれば、完全に野党転落です。すると池田名誉会長の喚問問題はじめ、創価学会が批判の矢面に立たされる。民主党政権が揺さぶってくることは目に見えている。そこで、安倍自民党と距離を置き、民主党との関係修復を探る動きが水面下で始まっている。その先陣役というか、保険になるのが参院公明党。参院自民党との連立を解消し、浜四津敏子参院議員を代表にして“中立”を表明するのではないかとみられているのです」(政界事情通)

 民主党は、公明党が固執してきた参院の法務委員長のポストを参院選後も奪い取らずに、譲った。参院選で打ち出した児童手当拡大も公明党への誘い水だ。下地はでき始めている。
「小沢代表には苦い経験がある。新進党時代、参院公明党の半分が分党行動をしたことで、選挙に勝てず、新進党は解散に追い込まれた。今度はあれの逆で、まず参院の公明党をひきはがし、分党独立させ、次の総選挙では衆院の公明党も“中立”の立場にもっていかせる作戦です。創価学会票が中立に回れば、自民党議員の大半は総選挙で当選できない。安倍自民党をたたき潰し、政権交代ができるという読みなのです」(民主党関係者)
 参院選開票日、小沢代表が創価学会トップと極秘会談したと報じられたが、すでに秘策の布石は打たれている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070825-00000012-gen-ent