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2007年08月25日(土) 03時01分

菅総務相の所有ビル、事務所費2000万計上…関連2団体読売新聞

 菅総務相が代表を務める自民党神奈川県第2選挙区支部と政治団体「菅義偉後援会」の2団体がいずれも、菅氏本人の所有するビルに「主たる事務所」を置きながら、2005年分の政治資金収支報告書に計約1956万円の事務所費を計上していたことが分かった。

 国会議員が家賃のかからない議員会館や実家に主たる事務所を置いて、事務所費を計上していたケースは、松岡利勝元農相や赤城徳彦前農相をはじめ大きな問題となっている。

 菅氏関連の2団体の事務所が入居しているのは、横浜市南区通町の3階建てビル。もともと同支部と後援会が借りていたが、04年12月、菅氏が同市中区の建築材料会社から建物と敷地を購入した。2団体は、菅氏が建物などを買い取るまでの03、04年、計約2103万円と計約1620万円の事務所費を計上していたが、家賃が不要となったはずの05年にも、同支部が約1670万円、後援会が約286万円の計約1956万円の支出があったと収支報告書に記載していた。

 一方、同支部の政党交付金使途等報告書によると、同支部は、家賃として交付金から03年に計約329万円、04年に計約433万円を計上していたが、05年には家賃の支出はなかった。

 政治資金規正法施行規則では、事務所費には、家賃や電話代など事務所の維持に通常必要とされる費用を計上することになっている。松岡氏は議員会館に資金管理団体の事務所があったが、3年間で計約9158万円の事務所費を計上。事務所費をはじめ不適切な政治資金の処理で農相を更迭された赤城氏は、「赤城徳彦後援会」が家賃のかからない赤城氏の実家に主たる事務所を置いていたのに、3年間で計約526万円の事務所費を計上していた。

 菅氏は24日、読売新聞の取材に対し、「きちっとなっているはずだ」としており、菅氏の事務所は「調べて回答する」としていたが、同日夜までに回答はなかった。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070825it01.htm