永田町、朝青龍を援護射撃「得策でない…」（ZAKZAK）

2007年08月24日(金) 00時00分

永田町、朝青龍を援護射撃「得策でない…」（ZAKZAK）

「反日感情につながるおそれある」

　巡業をサボって母国モンゴルでサッカーをしていたとして、総スカンを食らっている横綱・朝青龍だが、永田町では国益の観点から“擁護”する声も出ている。

　「いまの朝青龍たたきはやりすぎ。モンゴル人は日本人よりも大相撲を見ており、モンゴルではたいへんな英雄で、日蒙の友好親善大使といってもいい存在。バッシングがここまでくると、反日感情につながるおそれがある。それは得策ではない」

　超党派の衆院議員からなる「衆議院日本・モンゴル友好議員連盟」（羽田孜会長、７６人）の事務局長を務める民主党の古賀一成衆院議員＝写真＝はこう警告する。

　「議員連盟」とは議員間のサークルのようなもので、「映画議連」「格闘技議連」といったものもある。

　「モンゴル議連」には「衆議院−」、「参議院日本モンゴル友好議員連盟」（尾辻秀久会長、２２人）、「自民党日本・モンゴル友好促進議員連盟」（玉沢徳一郎会長、７７人）の３つがあり、モンゴルを訪問したり、モンゴル政府高官が来日した際に歓迎パーティーを開くなどして友好を深めている。

　古賀氏も今月１１−１８日にモンゴル入りしたが、国内の空気に驚いたという。現地紙は１面に写真付きで「モンゴル人だから差別している」などと批判。さすがに政府高官は「ルールですから」と大人の対応だったが、表情は優れなかったという。朝青龍と親交が深いエンフバヤル大統領も２１日、「生まれたモンゴルの地で療養するのが一番だと思う」と表明するなど、問題はますます大きくなっている様子。

　古賀氏は「モンゴルは外交上、重要。レアメタルや金銅鉱山などの資源があり、中国などをにらむ意味で地理的にも意味がある。国連でも常に日本にとって好意的だった。今年は国交３５周年の記念の年だが、モンゴルの英雄をおとしめて、日本に得はない。モンゴルの大平原で心身共にリフレッシュして、さらに強くなって帰ってきてほしい」とエールを送った。

ZAKZAK 2007/08/24

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_08/t2007082409.html