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2007年08月20日(月) 23時37分

<談合事件>枚方市長を起訴、一連の捜査終結 大阪地検毎日新聞

 大阪府枚方市の清掃工場建設工事を巡る談合事件で、大阪地検特捜部は20日、市長の中司宏容疑者(51)を談合罪で起訴した。中司被告は同日、代理人を通じ、市側に辞意を伝えた。辞職願は21日に提出される。また特捜部は、大阪府警元警部補の平原幸史郎容疑者(47)を収賄罪で、大林組元顧問の森井繁夫容疑者(64)を贈賄罪でそれぞれ起訴、一連の捜査をほぼ終結した。
 起訴状などによると、中司被告は元市議で府議の初田豊三郎(49)と副市長の小堀隆恒(61)、平原、森井の各被告らと共謀。05年11月10日にあった第2清掃工場建設工事の入札で、大林組と浅沼組の共同企業体が落札できるよう談合し、予定価格の98・42%にあたる55億6000万円の高値で落札させて公正な価格を害した。平原被告は捜査しないなどの便宜を図った見返りに、森井被告から現金1000万円のわいろを受け取った。
 調べなどによると、中司被告は99年ごろ、初田被告が森井被告に工事への参入を持ちかけ、談合を仕切るよう要請した会食に同席。その後も大林組の受注を前提に、初田、平原両被告と工事の発注方法などを話し合っており、両被告は「市長の意向で談合工作した」と供述しているという。
 中司市長は早稲田大を卒業後、産経新聞記者を経て87年4月から大阪府議。95年4月、枚方市長に初当選し、現在4期目。出直し市長選は選管への通知から50日以内に執行される。
 平原被告とともに収賄容疑で逮捕された大阪府泉佐野市の建設会社社長ら2人は起訴猶予処分となった。【田中龍士、藤田剛、中村一成】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070820-00000113-mai-soci