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2007年08月18日(土) 18時47分

山口六平太、裁判員制度の広報担当に 有馬係長も出演朝日新聞

 裁判員制度への市民の参加意識を高めようと、法務省は漫画誌ビッグコミック(小学館)の連載「総務部総務課山口六平太(ろっぺいた)」(原作/林律雄・高井研一郎)のキャラクターが出演する広報アニメをつくった。制度の浸透に力を入れてきた同省だが、一方で「一生懸命に知らせるほど不安だ、嫌だと思われている」のが現状。「会社の潤滑油」を自任する六平太に市民との間を取り持ってもらうのが狙いだ。

 物語は、大手自動車メーカー総務課で六平太の上司にあたる有馬係長が裁判員候補者に選ばれるところから始まる。

 「何でこの忙しいのに裁判員なんだ」「どんな理由なら辞退できるんだ」と嫌がる係長。六平太は会社から係長を支援するよう指示を受け、裁判員になるのに法律知識は必要がないことや勤務を理由に辞退できないことなどを説明する。

 社長は「社会貢献のチャンスだ。頑張りたまえ」と励ます。係長は無事、殺人未遂事件の裁判員を終える。

 2月に内閣府が発表した世論調査では、裁判員制度を知っている人は8割を超えたものの、参加に消極的な人も8割に上った。法務省はアニメのDVDを10万本作製。全国の地検主催の説明会で8月末から上映するほか、同省のホームページでも見られるようにする。

http://www.asahi.com/national/update/0818/TKY200708180219.html