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2007年08月16日(木) 00時00分

慎太郎知事、参院宿舎計画見直せ…建設予定地を視察へZAKZAK

56メートルの高層ビル

 豪華な国会議員宿舎に待った−。東京都の石原慎太郎知事=写真=は15日の定例記者会見で、国が千代田区紀尾井町の風致地区内に建設を計画している参院清水谷議員宿舎について、「参議院のきちっとした意向を時間をかけて確かめて、それを受けてこちらも考える必要がある」と述べ、計画の是非を参院側で熟考してもらう考えを表明した。また同知事は、「1回私もあそこ(建設予定地)に歩を運んで状況を見てみようと思う」と現地視察の意向も示した。

 同宿舎は現宿舎の老朽化を受け、約100メートル東の宮内庁宿舎跡地に建設を計画。予定地は都条例の風致地区で、建設には都の同意が必要となっている。同地区では建設物の新築は高さ15メートル以内の制限があるが、国は特別用途を適用し同56メートルの高層ビルを建てる予定で、現在国と都で協議中。近隣住民は都を相手に建設差し止めを求める訴訟を起こしている。

 会見で知事は、「(新宿舎は現宿舎より)はるかに大きな部屋のようだし、高さも誰がどういう判断で決めたのかさっぱり分からない」と疑問を呈した上で、格安家賃が批判を浴びた衆院赤坂議員宿舎の問題を引き合いに「こういう時代にいろんな批判がある中で、そういうものを造る必要があるのかないのか、参議院の判断の問題だ」と述べ、9月の臨時国会での議論を待つ考えを示した。

ZAKZAK 2007/08/16

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_08/t2007081631.html