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2007年08月16日(木) 20時08分

JRA施設で20頭が馬インフル 国内発症は36年ぶり朝日新聞

 日本中央競馬会(JRA)は16日、所属する競走馬20頭が馬インフルエンザを発症したと発表した。国内での発症は36年ぶり。JRAは、今週末のレースを開催するかどうか協議したが、これ以上感染が広がる可能性は低いと判断。馬の移動を関連施設内に限定するなどの措置を取って予定通りの開催を決めた。

 見つかったのは「ウマ2型」のウイルス。発熱、せきなどの症状が出る。馬以外の動物には感染しない。簡易検査の結果、16日までに茨城・美浦トレーニングセンターで3頭、滋賀・栗東トレセンで17頭が陽性反応を示した。感染源は不明。

 馬インフルエンザは、71年暮れから72年にかけて大流行。JRAでは1986頭が感染、競馬開催が9週間中止された。その経験から、現在は全馬に半年ごとのワクチン接種を義務づけている。発症した馬の症状も軽いことから、感染拡大の恐れはほとんどないとみて、JRAは今週末の札幌、新潟、小倉での開催準備を進めている。

 ただ、馬の移動をJRA施設内に制限する措置が長く続けば、民間の牧場に出している馬との入れ替えができず、開催に悪影響が出る可能性もある。

http://www.asahi.com/national/update/0816/TKY200708160338.html