農林水産省は１０日、いかりスーパーマーケット（兵庫県尼崎市）が自社工場で製造、販売していた冷凍コロッケが「和牛肉」使用と表面に記しながら、実際にはホルスタイン種の牛ミンチしか使っていなかったとして、日本農林規格（ＪＡＳ）法に基づき、表示の是正を指示した。０５年１月から今月１日まで約１０万７０００個が販売されたという。
表面に「北海道産男爵芋」の使用を強調しながら、実際には米国産マッシュポテトも使い、その旨の記載もなかった。同スーパーの説明では、０１〜０２年は和牛を使っていたが、０３年に交代した調理工場の担当者が和牛の指定を忘れて食肉部門に発注して以降、ホルスタイン種が使われた。０４年１２月にパッケージを変更し、翌月から販売した際も、和牛ミンチとの担当者の思いこみから「和牛」と強調する一方、以前から使っていた米国産ポテトの記載は欠落したという。
同スーパーは良質な自社ブランドを売りに関西を中心に店舗を展開。この商品は京阪神の２３店舗とさいたま市の１店舗で販売された。同スーパーは「単純ミスで申し訳ない」としている。