記事登録
2007年08月02日(木) 18時46分

ユーチューブ:角川が実験参加 「涼宮ハルヒ」「らき☆すた」適正使用へ毎日新聞 まんたんウェブ

 デジタル関連事業の「角川デジックス」は、無料動画配信サイト「ユーチューブ」の動画認識技術の実証実験に参加することでグーグルと同意した。実験には、米ディズニーやタイムワーナーなどが参加しており、日本からは角川グループが初めてという。また、制作会社「ゴンゾ」を傘下に持つアニメビジネスのGDHが1日、同サイトでの公式チャンネルを開設。これまで著作権侵害が問題視されてきた同サイトをプロモーションに活用する流れが加速しそうだ。【猪狩淳一、渡辺圭】

 角川グループでは、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」や「らき☆すた」などの動画15万件が違法に掲載され、多数の視聴がされていることから、著作権保護についてユーチューブ側と議論を進めてきたという。今回の実証実験では、違法に使用されている同社の映像を認識する技術を開発し、単に削除するだけでなく、著作権者とユーザーの双方に利益のある仕組みを作りたいとしている。

 また、劇場版アニメ「ブレイブストーリー」やテレビアニメ「ロミオ×ジュリエット」などの制作を手がけるGDHは、同サイトに公式チャンネル「GONZO DOGA」を開設、「RED GARDEN」や「スピードグラファー」などのプロモーション映像の配信を始めた。

 同社の石川真一郎社長は、ユーチューブによる動画の違法配信をDVD売り上げ不振の一因としており、今回の合意で、同サイトに投稿される同社の映像を監視、違法なものを削除し、適切な投稿を進め、積極的にプロモーションに活用していく方針。

 ユーチューブは、昨年12月に日本音楽著作権協会(JASRAC)や日本民間放送連盟など23の関係団体・事業者から著作権侵害の防止策実施を求めた申し入れを受け、数万件の動画を削除するなどの対応を進めてきた。7月18日には、日本を含む9カ国で、現地の言葉でのメニュー表示や、国内限定の動画配信を開始。スカイパーフェクト・コミュニケーションズが、日本のメディアとしては初めて、「スカイパーフェクTV」の番組を配信するパートナーページを設けるなど、同サイトとコンテンツ制作・配給側の連携が動き出している。

【関連記事】涼宮ハルヒ:アニメ第2シリーズ制作決定
【関連記事】涼宮ハルヒ:「まだ終わりません!」綾、邑子、実里のSOS団3人娘が登場
【関連記事】角川書店:「ガンダム」「エヴァ」「ハルヒ」をウェブで Newtypeチャンネル開設
【関連記事】GDH:DVD売り上げ不振で3月期は赤字に
【関連記事】インタビュー:「アニメもブロードバンド市場へ」 石川真一郎・GDH社長

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070802-00000005-maia-ent