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2007年07月24日(火) 13時43分

7月24日付 よみうり寸評読売新聞

 〈IAEA(国際原子力機関)〉——もっぱら北朝鮮とのかかわりで報じられることが多い。その調査団が東京電力・柏崎刈羽原子力発電所にやってくる◆「設計の想定を上回る揺れがあった今回の新潟県中越沖地震を国際的な教訓とし、事故情報を共有しよう」とエルバラダイ事務局長。これを日本側が受け入れて実現する。被災地もそれを望んだ◆日本側と合同調査でもろもろの情報、教訓が明らかになれば大いに結構。だが、IAEAの出番を呼んだ状況と過去を東電は大いに反省してもらいたい◆IAEAには「原子力事故援助条約」がある。原発事故に自力で対応できない途上国などを援助するものだ。先進国・日本にはこの条約に基づく援助の必要はない◆が、想定を上回る揺れが発生、対応にも不安が残った。加えて過去のトラブル隠しなども手伝って、柏崎市長は消防法に基づく緊急使用停止命令を出し、新潟県知事はIAEAの調査受け入れを求めた◆運転再開には安全確保、地元の合意が大前提だ。信頼関係なしには何事も進まないと肝に銘ずべし。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070724ig05.htm