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2007年07月21日(土) 22時42分

赤城氏政治団体、退去後も事務所費経費 7年で1215万円朝日新聞

 赤城農林水産相(衆院茨城1区)の事務所関係者が会計責任者を務め、04年に解散した政治団体「つくば政策研究会」が97〜03年の7年間、すでに退去していた東京都内のビルを事務所として政治資金収支報告書に記し、事務所費などの経常経費計約1215万円を計上していたことが分かった。赤城事務所は「退去後は茨城県内で事務をしていたが、所在地の異動届を怠っていた」と不備を認めた。

 官報などによると、同研究会は89年2月に設立され、04年2月に解散するまで、港区西新橋2丁目のビルを「主たる事務所」として収支報告書に記載。しかし、実際は96年中にこのビルから退去し、97年以降はこの場所に事務所は存在していなかった。

 一方、同研究会は97〜03年の7年間の合計で、人件費約757万円▽光熱水費約111万円▽備品・消耗品費約122万円▽事務所費約225万円の計約1215万円を経常経費として総務省に届け出ていた。

 この支出について、赤城事務所は「研究会は地元の有力者らが設立した政治団体。96年に新橋の事務所を退去した後は茨城県下妻市内の事務所や会計責任者の自宅で事務を行い、かかった経費を計上していた」と説明。そのうえで、「会計責任者が異動届を怠っていた。同じ過ちを起こさないよう会計責任者を厳しく注意した」とコメントした。

 同研究会の解散当時の代表だった元町長は「祖父の代からの支援者が集まり、選挙の応援や政治活動の助言をしていた。メンバーが高齢になり、区割りも変わったため、解散前にはほとんど休眠状態だった」と話した。

 赤城氏をめぐっては、茨城県筑西市の実家を主たる事務所として多額の経常経費を計上していた問題が発覚。詳細な説明を求める声が上がっているが、赤城氏は領収書や明細の公開を拒んでいる。

http://www.asahi.com/national/update/0721/TKY200707210320.html