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2007年07月13日(金) 01時36分

イラク改善目標、半数近くが「進展不十分」 米中間報告朝日新聞

 米ブッシュ政権は12日、イラク駐留米軍の増派戦略でめざしているイラクの治安改善と政治改革の進展状況について、最初の中間報告書を議会に提出した。18項目の具体的な努力目標のうち、十分な進展があったのは、軍事面でのイラク側の支援態勢確立など8項目だけ。民兵組織の解体や石油収入を公平に分配する立法措置など、肝心の政治改革を中心とした8項目については「不十分」と認めざるを得ない内容となった。

 政権側は、今回はあくまで最初の現状報告に過ぎず、始まったばかりの増派策が功を奏しているかどうかは、9月に最終報告が出るまで判断できないとしている。だが、半分近くが「落第」という内容だけに、議会で多数を握る野党民主党を中心に、駐留米軍の撤退を求める圧力が強まるのは避けられない情勢だ。

 ブッシュ大統領は同日、記者会見し「治安状況に関しては十分な進展が見られた面もあり、楽観できる材料はある」などと述べ、当面は増派策を見直す考えはないと改めて強調した。

http://www.asahi.com/international/update/0713/TKY200707120481.html