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2007年07月12日(木) 12時02分

新潟水俣病:「毛髪データ活用を」 独自支援へ知事 /新潟毎日新聞

 泉田裕彦知事は11日の会見で、新潟水俣病被害者に対する県の独自支援に向け「何らかの医学的評価が必要」として、過去の毛髪水銀値のデータを活用する考えを示した。
 泉田知事は新潟水俣病の社会的認知を高め、独自支援策の整備を進めていく上で「何らかの指標として、過去の毛髪水銀値データを活用できればと思う」と話した。県生活衛生課によると、県は昭和40年代に、阿賀野川流域の住民を対象に調査した毛髪水銀値のデータを保管しているという。
 また、新たな救済策作りを進めている与党プロジェクトチームが、被害者を発症時期によって区別する考え方を示したことについて、「水俣病で苦しむ方は、我々が今の環境を手に入れる過程で犠牲になった人たち。本質を議論せずに選別を行うのはどうかと思う」と疑問を呈した。
 一方、篠田昭・新潟市長は、秋には本格的な「もやいなおし」に取り組み、市民の理解を深めるために被害者の声を聞くフォーラムや、パンフレットの作成などを検討していると発表した。【渡辺暢、黒田阿紗子】

7月12日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070712-00000074-mailo-l15