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2007年07月07日(土) 12時59分

赤城農相の政治団体、実家を事務所と経費計上読売新聞

 赤城徳彦農相(衆院茨城1区)の政治団体「赤城徳彦後援会」が、事務所として実態のない茨城県内の両親の住む実家を主たる事務所として県選管に届けていたことが7日、分かった。

 同後援会はこうした届け出を少なくとも2003年から続けているが、実家に住む赤城農相の母親は、「家賃や光熱費などは受け取っていなかった。私設秘書や事務員は選挙前には来るが、常駐はしていない」と話している。

 また、同後援会は03年から3年間に計約1227万円の経常経費を計上していた。

 後援会の政治資金収支報告書によると、主たる事務所の住所は茨城県筑西市赤浜となっており、実家の2階建て住宅がある。

 後援会の連絡先として水戸市内の住所の記載もあるが、赤城農相が代表を務める自民党茨城県第1選挙区支部と同じになっている。

 収支報告書によると、後援会の経常経費のうち、家賃などを含む事務所費は3年間で計約526万円に上る。経常経費はこのほか、人件費約223万円、光熱水費約106万円、備品消耗品費約373万円。経常経費は3年間で大きく変動していた。

 赤城農相の祖父は元農相の赤城宗徳氏で、報告書で同後援会の代表者として記載されている元茨城県議の男性は「今の徳彦氏の代になってからは事務所として使われてはいない」と話した。

 宗徳氏の元秘書は「(実家は)宗徳氏の時代には秘書がいて、地元住民の陳情を受けるなどしていた。しかし、徳彦氏になって小選挙区制の導入後は、事務所としては使われていなかったはず」と話している。

 赤城農相は1990年の衆院選で初当選し、当選6回。自殺した松岡利勝・前農相の後任として6月に就任した。

 赤城農相は7日午前、報道陣の質問には一切答えず、東京の衆院第1議員会館にある事務所は、会館職員を通じた取材の申し込みに「忙しいので対応できない」と答えた。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070707it04.htm?from=top