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2007年07月06日(金) 12時10分

事故死児童無断掲載有罪判決 羽村市教委「真相見抜けず」信頼回復へ全力産経新聞

 交通事故死した子供の写真をホームページ(HP)に無断掲載した元羽村市立小学校教諭、渡辺敏郎被告(34)に懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年を言い渡した5日の東京地裁判決。「愚かな行いで、教育者への信頼が損なわれた」と厳しい言葉が並ぶ判決を、羽村市教育委員会は「信頼回復に向け全力で取り組む」と重く受け止めた。
 渡辺被告は昨年4月に着任。5年生の担任をしていた。
 HP無断掲載は昨年6月、著作権法違反の容疑で、愛知県警が家宅捜索をしたことから発覚。市教委などが事情聴取を繰り返したが、渡辺被告は当初、「交通事故死した子供の写真をHPに数枚載せた」と話しただけで、子供に対する誹謗(ひぼう)中傷や別の子供を盗撮した事実などは隠していた。
 そのため、市教委などは懲戒処分には当たらないとして、担任から外さず、渡辺被告は授業を続けていた。
 死亡した子供の遺族が昨年12月、警視庁に告訴状などを提出。市教委が授業を続けさせていたことなどが問題となった。
 市教委は「事件の真相を見抜くことができなかった。事実が判明しない限り教職を解くことはできないが、今後は警察が家宅捜索をした時点で研究所勤務を要請するなど、教壇から離す手段を講じたい」と話した。

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