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2007年07月06日(金) 21時34分

結城前文科事務次官、山形大学長選に立候補へ朝日新聞

 文部科学省を6日に辞職した結城章夫・前事務次官(58)が退任会見で、10日に公示される山形大学の学長選に立候補することを明らかにした。結城氏は山形出身。複数の学部から推薦されているという。

結城章夫氏

 次官経験者は多くの場合、「天下り」で省庁の外郭団体や関連の独立行政法人のトップに再就職する。省内では結城氏もこうしたポストに再就職するとの見方もあったが、異例の学長選立候補となった。

 この日は、立候補に必要な「所信」の提出締め切りで、結城氏は夕方提出した。次官クラスの人事は国会開会中は行わない慣例で、6日の辞職は前日に国会が閉会したことを受けて発令された。辞職の日と締め切りが重なったため、ギリギリでの立候補となった。

 結城氏は会見で「地方大学の位置づけが非常に難しくなっている。私が文科省で得たいろんな知識、経験を何らかの形で役に立て、ふるさとの大学の発展に貢献できれば幸せ」と述べた。

 学長選は仙道富士郎学長の任期が8月末で満了することを受けて行われ、結城氏の他には現職と前職の学部長計3人が立候補する予定。25日に教職員による投票で上位3人に絞り、26日に学内外の委員で構成する選考会議が最終的に決める。

 結城氏は東京大工学部卒。71年に旧科学技術庁に入り、省庁再編で文科省となった後は官房長、文科審議官などを経て、05年1月に旧科技庁出身者として初めて、文科事務次官に就任した。

http://www.asahi.com/life/update/0706/TKY200707060408.html