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2007年07月06日(金) 21時11分

厚生年金記録33万件に氏名などの間違い、一部判読不能も読売新聞

 年金記録漏れ問題で、オンライン記録に未入力の厚生年金記録約1430万件のうち、氏名や生年月日が間違っているものや、一部が判読不能となっているマイクロフィルムの記録が約33万件あることが6日、明らかとなった。

 社会保険庁が同日、社民党の質問に回答し、同党の福島党首が記者会見で明らかにした。

 政府は、5日に発表した年金記録問題の新対策で、約1430万件の未入力の厚生年金記録すべてを来年5月までにコンピューターに入力、現在の加入・受給者の記録と照合し、結果を通知する方針を示した。

 だが、約33万件の一部は、入力してもデータが間違っていたり欠けたりしているため、照合がうまくいかない可能性がある。

 社保庁によると、約33万件のうち、年金受給の「裁定」などで記録を確認した際に、生年月日や氏名の一部が間違っていることがわかり、「別人台帳」として保存されているものが約26万件、台帳が判読不能などの理由で「事故台帳」として保存されているものが約7万件ある。

 同庁は「これからのコンピューター入力の際に、一つ一つ誰のものか、確認作業を行う」としている。

 約1430万件の厚生年金記録は、1954年3月までに勤めを辞めた人の厚生年金加入記録で、おおむね現在70歳より上の人の記録と見られる。こうした記録は「旧台帳」と呼ばれる手書き台帳に記録され、マイクロフィルム化されて倉庫に保管されている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070706i213.htm