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2007年07月05日(木) 16時10分

虚偽登記し10億円保証 医療法人元理事長が不明産経新聞

 兵庫県内で病院や介護老人保健施設などを運営する医療法人社団「順心会」(加古川市)の元理事長(61)が偽造した理事長印を使って3億5000万円相当の約束手形の保証人になるなどして、そのまま行方不明となっていることが5日、分かった。手形の一部について支払いを求められた同会は、元理事長を電磁的公正証書原本不実記録などの容疑で県警に告発。県警も捜査を始めた。

 関係者らの話によると、元理事長は一昨年7月に退任したが、昨年12月、「理事長に再任された」との虚偽の法人登記を法務局に申請して認められた後、元理事長の親族が経営する医療用品リース会社が振り出した約3億5000万円の約束手形に理事長印を使って裏書きしたほか、順心会が7億円を大阪市中央区の経営コンサルタントから借金した−という内容の公正証書を勝手に作成した。

 元理事長は現在、行方が分からなくなっているが、手形の一部は暴力団関係者に流れ、同会は支払いを求められたという。

 同会は神戸地裁姫路支部に「再任されたとの登記は無効」との仮処分を申請して認められ、支払いを拒否している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070705-00000036-san-soci