マンション賃貸業の知人男性（５１）を脅して約４億円の債権を放棄させようとして、恐喝容疑で逮捕されたタレント羽賀研二容疑者（本名・当真美喜男＝４４）が０３年１０月、男性に１億２０００万円の支払いで、４億円の債権を放棄するよう要請し、拒否されていたことが３日、大阪府警捜査４課の調べなどで分かった。
同課は男性が示談に応じないため、羽賀容疑者が暴力団関係者らを使った恐喝に及んだとみて追及。事件１カ月前の昨年５月から恐喝を計画していたとみられることも分かり、事前の話し合いに羽賀容疑者がどの程度関与したのか調べている。
羽賀容疑者は０１年、男性に医療コンサルタント会社の未公開株購入を持ち掛け代金約３億７０００万円を受け取ったが、同年１１月に同社が民事再生手続きに入るなどしたため、男性に未払いの借金と合わせ、約４億円の債務を負った。
０３年１０月、羽賀容疑者は示談に応じるよう求めたが、男性は羽賀容疑者と株購入代金を元本保証する書類を交わすなどしていたため、拒否したという。確認文書は同課がプロボクシング元世界王者の渡辺二郎容疑者（５２）宅を家宅捜索した際に押収している。
男性は昨年６月、大阪市天王寺区のホテルで指定暴力団山口組系幹部川喜田敏和容疑者（６９）や渡辺容疑者らに脅され、債権を放棄したとされる。恐喝は羽賀容疑者が渡辺容疑者に依頼したとされる。この席には、羽賀容疑者の知人でＶシネマを中心に活躍する俳優（４２）も同席していたことが分かった。