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2007年07月03日(火) 12時03分

前橋のスナック4人射殺:山田被告に死刑求刑 /群馬毎日新聞

 前橋市のスナックで03年1月、市民ら4人が射殺された事件で、殺人罪などに問われた指定暴力団住吉会系矢野睦会幹部、山田健一郎被告(40)に対する論告求刑公判が2日、前橋地裁(久我泰博裁判長)であった。検察側は「一般市民の生命を奪うのも構わないと凶行に及び、憐憫(れんびん)や躊躇(ちゅうちょ)など人間らしい感情は全くうかがわれず鬼畜の仕業に等しい」として死刑を求刑した。
 論告によると、山田被告は同会会長の矢野治被告(58)=東京地裁で死刑求刑=の指示で指定暴力団稲川会系元組長らの殺害を計画。03年1月25日、住吉会系幹部、小日向将人被告(37)=1、2審死刑で上告中=と共謀して前橋市三俣町のスナック店内外で拳銃を乱射。客の男女ら計4人を射殺し、元組長らに重傷を負わせた。
 山田被告が矢野被告の指示を黙秘し続けたことを、検察側は「上位者をかばうためにあいまいな弁解を弄(ろう)し、反省とはほど遠い」と指摘。「犯罪史上例を見ない凶悪事件で全国を震撼(しんかん)させた」とした。遺族は「判決も死刑を希望する」とコメントした。

7月3日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070703-00000102-mailo-l10