小売店などが発行する「ポイント」をめぐる消費者保護策を検討していた経済産業省は２日、法令による一律の規制を見送ることを決めた。担当審議官の私的研究会「企業ポイント研究会」（座長＝国領二郎・慶応大教授）が２日まとめた報告書に基づく判断だ。
販売促進策のポイントの年間発行額は１兆円規模とも言われ、半ば現金のように使われている。２月に研究会をスタートさせた当時、経産省はポイントについての消費者保護制度は不十分と判断していた。
しかし、報告書は「各社が今の法令に従った運営に努めていることを前提にすれば、上乗せして行政が一律の規制を設けるまでの強い必要性は確認されなかった」と結論づけた。
研究会メンバーの大半は、ポイントを発行する大手企業の関係者。消費者の利害を直接代弁できるメンバーはいなかったとみられる。
http://www.asahi.com/business/update/0703/TKY200707030010.html