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2007年07月03日(火) 16時07分

空き地を「運動場」に 大阪初芝学園 虚偽申告で税逃れ産経新聞

 学校法人「大阪初芝学園」(堺市)が同市内に椋本彦之理事長らが所有する空き地を学校の「運動場」と虚偽の申告をして、固定資産税と都市計画税を免れていたことが3日、分かった。堺市は平成17年度までの5年間分、約450万円を追徴課税にあたる更正処分した。

 椋本理事長は東証1部上場のうどんチェーン店「グルメ杵屋」(本社・大阪市)の創業者で会長。市によると、更正処分の対象となった土地は、初芝高校近くの同市東区野尻町にある計2573平方メートル。椋本理事長と同社らが所有する。

 理事長らは平成9年、この所有地を高校を建て替える間の代替運動場に使うため、学園と無償の貸借契約を締結。市に課税免除を申請し認可された。しかしその後、建て替え計画が凍結され、実際に運動場として使われないままになった。

 市は18年5月、税務調査で全く使用実態がなかったと判断、理事長らに時効にかからない5年間分を更正処分した。

 処分後、学園が使用を約束し、18年度以降は非課税になった。しかし学園が市に使用頻度を水増しした虚偽の報告をしていたことが発覚。市は新たな更正処分が必要かどうかも含め検討する。

 大阪初芝学園は大阪府と和歌山県で小中高校などを運営。野球やサッカーの強豪校として知られる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070703-00000033-san-soci