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2007年07月02日(月) 03時02分

ミート社の日報押収へ、偽装告発した元社員らの職場捜索読売新聞

 北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」による牛肉偽装事件で、北海道警は1日、ミート社の不正行為を農林水産省や保健所に告発した元社員らの現在の職場など数か所を不正競争防止法違反容疑で捜索した。

 ミート社の捜索では見つからなかった使用原料を記録した社内文書「投入原料日報」の押収などが狙い。道警は、日報が偽装を示す重大な証拠で、立件には不可欠と判断した。

 ミート社では、牛肉ミンチや「ダイヤカット」と呼ばれるあらびき肉を製造する際、牛肉製品に豚や羊、鶏肉などを混ぜたことが記されている投入原料日報を作成していたが、道警が6月24日に行ったミート社の捜索では見つからなかった。

 元社員は、昨年7月前半ごろの牛肉製品製造に関する日報を告発に使っていた。日報には、「牛挽(びき)」(200キロ・グラム)には豚心(心臓)60キロ・グラム、牛90キロ・グラム、「牛バラ挽」(120キロ・グラム)には豚心50キロ・グラム、カモササミ20キロ・グラムなどと記載され、ミート社の工場長は自分で書いたことを認めている。

 道警は、元社員らから偽装実態や関与の有無、日報の作成や入手した経緯についても事情を聞いている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070702i301.htm