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2007年05月31日(木) 17時32分

2100年前のメロン出土=弥生時代の遺跡から−果肉も、世界最古か・滋賀時事通信

 滋賀県守山市教育委員会は31日、同市下之郷町の環濠(かんごう)集落跡「下之郷遺跡」で、約2100年前(弥生時代中期)のメロンの果実が出土したと発表した。メロンの種子は全国の同時代の遺跡から出ているが、市教委は「表皮や果肉が残ったものが発見されるのは大変珍しい」と話している。
 出土した果実は長さ約10センチ、高さ約5センチ、厚さ約5ミリの半球状で、中は空洞のようになっている。炭化しておらず、表皮は茶色で硬く、果肉は黒っぽい色で軟らかいという。
 市教委の依頼を受けた総合地球環境学研究所(京都市)がDNAを解析した結果、メロンと判明。含まれる微量の放射性炭素から2120年プラスマイナス40年前のものと分かった。
 品種は国内で古くから食べられてきたマクワウリかシロウリとみられるという。
 果実が残った理由について、市教委は「出土した層は湿っていた上に酸素の供給がほとんどないため、微生物が活動しにくく、真空パックのような状態になっていたからではないか」と話している。
 加藤鎌司岡山大教授(植物育種学)の話 弥生時代にメロンが食べられていたことが今回の発見で裏付けられた。約2100年前のメロンの果実は世界最古と思われ、学術的に大きな意義を持つ。 

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