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2007年05月30日(水) 08時00分

統一教会に約4440万円賠償命令 不安あおり献金強要産経新聞

 寝たきりの夫の病状への不安をあおられ多額の献金を強いられたとして、世界基督教統一神霊協会(統一教会)の元信者の女性(75)が、統一教会と信者らに約4900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であった。綿引穣裁判長は「不安や恐怖心をあおり献金を求める行為は、宗教活動の名目でも社会性を逸脱しており違法」として、統一教会側に約4440万円の支払いを命じた。

 綿引裁判長は、信者らが女性の恐怖心をあおり献金を強要したことについて「教団と信者の間には、雇用契約がなくても実質的な指揮監督関係がある」とし、統一教会の使用者責任を認めた。

 判決によると、女性は昭和58年、印鑑の購入をきっかけに統一教会に入信。平成15年の脱会までの間、寝たきりの夫の病状などについて、信者から「先祖が地獄で苦しんでいる」「先祖の恨みが深く、子孫が絶えてしまう」などと脅され、献金を強いられた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070530-00000013-san-soci