記事登録
2007年05月30日(水) 08時00分

枚方市発注工事 大林組元役員ら逮捕 談合容疑、警部補も産経新聞

 大阪府枚方市発注の清掃工場の建設工事をめぐり、談合が行われた疑いが強まり、大阪地検特捜部は29日、競売入札妨害(談合)容疑で、共同企業体(JV)で工事を受注した大手ゼネコン「大林組」元常務、森井繁夫(63)▽「浅沼組」常務、田島洋(64)▽大阪府警の警部補で捜査2課員、平原幸史郎(47)ら6容疑者を逮捕した。

 特捜部は逮捕に先立ち同日午後、同市役所市長室などを捜索。今後、押収した入札資料を分析するなどして、市幹部の関与を含めて談合の全容解明を進めるとみられる。

 調べでは、森井容疑者らは平成17年11月10日に制限付き一般競争入札が行われた「(仮称)第2清掃工場建設工事」で、大林組と浅沼組のJVが落札できるように談合し、公正な入札を妨害した疑い。入札には大林組JVのほかに佐藤工業、鹿島の2社が参加し、大林組JVが55億6000万円で落札。落札率は98・4%の高率だった。

 同工場をめぐっては、市は本体の建設工事のほかに、清掃プラント工事も分離して発注。16年6月10日に先行して行われたプラント工事の入札には、大手プラントメーカーなど7社が参加し、川崎重工業が予定価格の97・4%に当たる57億7500万円で落札した。

 関係者によると、いずれの工事でも「落札業者があらかじめ決まっている」などとする談合情報が事前に流れ、入札では指摘通りの業者が落札したという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070530-00000015-san-soci