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2007年05月29日(火) 23時44分

大手3社、介護報酬水増し4億円…自治体・利用者に返還へ読売新聞

 介護報酬の過大請求や管理者の不在などがあったとして、東京都から業務改善勧告を受けたグッドウィル・グループ(GWG)の「コムスン」(東京都港区)、「ニチイ学館」(千代田区)、「ジャパンケアサービス(JCS)」(豊島区)の訪問介護大手3社が、水増しするなどして得た介護報酬は計4億2600万円に上ることが29日、わかった。

 3社は近く区市町村と利用者に全額を返還する。

 都福祉保健局が同日、業務改善状況とともに公表した。同局によると、3社の一部の事業所では、介護保険の対象外の散歩への付き添いを「身体介助」としたり、サービスの時間を実際より長くしたことにして請求額を水増ししていた。

 コムスンは、都の立ち入り検査(監査)で過大請求が指摘された事業所15か所のほか、同社の自主点検でさらに149か所で同様の問題が発覚。都内に186か所あった事業所の88%で何らかの過大請求が見つかった。ほかに介護事業所の指定を不正に受けた銀座など3か所についても、報酬全額の返金を求められているため、返還額は計約2億200万円に上る。

 また、ニチイ学館とJCSでも、都の指摘と自主点検分を合わせて、都内の事業所のほぼ半数で過大請求があり、ニチイ学館は返還額を約8500万円、JCSは1億3800万円と報告した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070529it15.htm?from=top