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2007年05月21日(月) 13時47分

中村勘三郎さん、2000万円所得隠し…東京国税局が指摘読売新聞

 歌舞伎俳優の中村勘三郎=本名・波野哲明(のりあき)さん(51)が、架空の人件費を計上するなどして、2005年までの3年間に計約2000万円の所得隠しを東京国税局から指摘されていたことが分かった。

 経理ミスも含めた申告漏れは約7000万円で、追徴税額は重加算税などを含め約3000万円。勘三郎さんは修正申告した。このほか、いずれも歌舞伎俳優で、勘三郎さんの長男の勘太郎さん(25)、二男の七之助さん(24)も申告漏れを指摘された。

 関係者によると、勘三郎さんは05年3月に十八代目「中村勘三郎」を襲名したのに伴い、多額の祝儀を受けていたが、架空の人件費を計上する手口で所得を圧縮して税務申告していた。また、勘三郎さんらの後援会で、歌舞伎公演チケットをファンに販売している「若鶴会」(東京都中央区)も、販売手数料などの収入をほとんど申告していなかったとして、同会の代表が05年までの3年間に計約1億3000万円の所得隠しを指摘された。同国税局は、チケット販売業務を代表の個人事業と認定したという。代表も既に修正申告している。

 勘三郎さんの事務所は「修正申告を済ませたのは事実だが、詳細は確認中」とし、若鶴会の代表は「税務当局の指摘を受け、全額納税した」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070521i104.htm?from=main1