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2007年05月11日(金) 15時58分

エキスポ社長 全国に探傷試験を通達 遊園施設協会長名で産経新聞

 「風神雷神II」の事故を起こしたエキスポランド(大阪府吹田市)の山田三郎社長が会長を兼務する「全日本遊園施設協会」が平成8年、山田会長名で、全国の都道府県や市などの特定行政庁あてに「遊戯施設 安全管理マニュアル」を送付していたことが11日、分かった。この中には「コースターの車軸は年に1回以上の探傷試験を実施し、周期を延ばしてはならない」などと記されていた。山田社長が検査内容を熟知していたにもかかわらず、社内に指示していなかったとされる問題が裏付けられた格好だ。

 マニュアルは全122ページで平成8年10月7日に発行され、コースターなどの遊戯施設の管理方法などを規定。保守点検は、日本工業規格(JIS)の検査標準に従って行うことなどを詳細に定めており、吹田市もこのマニュアルを保管しているという。

 エキスポランドは例年1〜2月に実施する探傷試験を今年は先送りし、昨年1月末以降実施していなかったが、マニュアルは年次検査に関して「コースターの車軸は年に1回以上の探傷試験を実施し、周期を延ばしてはならない」などと記していた。

 同社の建部淳施設営業部長はこれまで、車軸の探傷試験については規則で定められておらず、自主的に行うものと説明。しかし、その後の調査で誤りを認め、虚偽報告していたと謝罪した。また、探傷試験について、山田社長から実施するよう指示はなかったとしている。吹田署捜査本部は、社内でマニュアルが周知されず、安全管理を怠っていた可能性があるとみて調べを進める。

 マニュアルの作成には、風神雷神IIを製造した「トーゴ」や、エキスポ社の関連会社の社員らも含まれていた。

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 菅義偉総務相は11日午前の閣議後の記者会見で、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター事故に関し、「遊戯施設の安全確保対策に関する緊急実態調査」を実施すると発表した。総務省の行政評価局が緊急に行うもので、対象は全国の遊戯施設事業者のほか、国土交通省などの行政機関。事業者に対しては、整備や定期点検が適正に行われているか聞き取り調査を実施する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070511-00000036-san-soci