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2007年05月09日(水) 10時39分

無人エレベーター、最上階越え天井に衝突 板橋区役所朝日新聞

 東京都板橋区役所で今年1月、エレベーター1機が誰も操作していないのに上昇し、最上階の13階を越えて天井に衝突する事故を起こしていたことが分かった。エレベーターには誰も乗っておらず、けが人はなかった。エレベーターは六本木ヒルズ・森タワー(東京都港区)で火災が起きた日本オーチス・エレベータ製で、保守点検も同社が行っており、点検作業のミスが原因と見られる。

 区によると、1月10日午後6時42分ごろ、9機のエレベーターのうち新館西側にある5号機の異常を示す警報が区役所の中央監視室で鳴った。

 日本オーチス・エレベータの担当者が調べたところ、かごは最上階の13階の天井に衝突して止まっており、衝撃でかごの床のタイルが割れていたほか、9個ある蛍光灯のカバーが半分ほどはずれて床に落ちていた。また最上階の上の機械室の床のコンクリートにも亀裂が入っていた。

 同社が昨年12月23日に点検した際、担当者が別の機種向けの潤滑油を過って使い、使用量も多すぎたため、油がしみ出してブレーキに付着し、ブレーキが利かなくなったとみられる。

 板橋区役所のエレベーターは9機とも同社製。翌日には9機すべてを緊急点検した。

http://www.asahi.com/national/update/0509/TKY200705090056.html