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2007年05月09日(水) 23時13分

「上場すればもうかる」…大学生の株トラブル増加読売新聞

 未公開株を巡るトラブルに巻き込まれる大学生が、首都圏を中心に急増していることが9日、国民生活センターの調べでわかった。

 同級生や先輩から「上場すればもうかる」などと持ちかけられ、60〜70万円の被害に遭う事例が目立つ。

 同センターによると、未公開株を巡る大学生の被害件数は、2004年度以前は0件だったが、05年度5件、06年度36件と増えている。投資ブームを受け、学生の間でも関心が高まってきたことが背景にあるようだ。

 首都圏の大学に通う20歳代の男子学生は、07年2月に同級生から「投資サークルに参加しないか」と誘われ、韓国企業の未公開株への投資を持ちかけられた。金額は65万円だったが、「学生ローンを組めばよい」と勧められ、消費者金融2社から借金をした。ところが、株を発行する企業名も明らかにされず、実際に投資されているかどうかも不明だという。

 他の学生の勧誘に成功した報酬として10万円が支払われていた事例もあった。「おいしいバイト」として合コン会場などでも勧誘が行われ、被害拡大の恐れがある。法律に反しない誘い方のマニュアルが出回っていることも判明している。

 同センターでは「悪質な手口で、法律に抵触している可能性もある。トラブルに遭った場合は、すぐに大学の学生課や地域の消費生活センターに相談を」と注意を呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070509it15.htm