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2007年03月23日(金) 02時19分

国連総長会見の50メートル先でロケット弾 バグダッド朝日新聞

 イラクの首都バグダッドで22日、訪問中の潘基文(パン・ギムン)国連事務総長とマリキ首相が共同記者会見の最中、会見場の首相府で大きな爆発音が響いた。驚いた潘氏が身をすくめるなど、一時騒然となった。AP通信によると、首相府から約50メートルの地点にロケット弾が着弾したが、けが人などはなかった。訪問を知った武装勢力が発射した可能性が高く、イラク情勢の厳しさが改めて浮き彫りとなった。

 潘氏がイラクを訪問するのは、1月の事務総長就任以来初めて。中東和平を優先課題の一つに挙げており、同日からイスラエルやパレスチナ自治区などの歴訪を予定していたが、イラク入りは公表されていなかった。

 国連はイラク政府と共同議長となり、イラクの経済復興を目指す国際支援の枠組み「イラク・コンパクト」策定に向けた会議を16日に国連本部で開いている。マリキ首相との会談で正式策定に向けて話し合ったという。

 着弾騒ぎは、バグダッドで行われている治安回復作戦を受け、国連がイラクでの本格活動を再開するか問われた潘氏が「今回の訪問で得た情報を基に検討したい」と答えた直後に起きた。

http://www.asahi.com/international/update/0323/002.html