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2007年03月23日(金) 00時00分

銀座の楽器店14年ぶり1坪1億円突破…バブル再燃かZAKZAK

 “あの楽器店”とは、東京都中央区銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」。1平方メートルで3060万円となり、1坪(3.3平方メートル)あたりの単価では堂々の1億円超え。全国最高価格地にも輝き、「銀座ブランド」の復権を印象づけた。

 銀座では、山野楽器銀座本店から約200メートル離れた「ギンザコマツビル」が、93年に坪1億円超となったのを最後に大台から遠ざかっていた。

 全国最高価格値も02年から東京都千代田区丸の内の「丸の内ビルディング」に譲り、銀座の頂点奪還は6年ぶりとなる。

 ただ、銀座一円がこぞって上昇したバブル時代とは少々事情が違う。

 「山野楽器のようなブランド力がある場所はいいが、利便性に劣るようなところはそれほど上昇していない」(不動産アナリスト)

 大通りに面していない「銀座大塚ビル」の上昇率は21.6%とやや鈍く、地価もバブル期の約6分の1と差が開く。

 また、先のアナリストは、「東京の地価がまだ割安とみて外資が大型不動産ファンドを組成するなど勢いが止まらない。それを見越して投機的な売買もみられるなど過熱感も漂う」と話す。本質的な価値向上とはかけ離れた土地バブル再燃を警戒する声も尽きない。

 地方はどうか。昨年調査地点70カ所のうち横ばい1カ所を除くすべてが下落した北海道函館市。今回は4地点が7年ぶりに上昇した。

 今夏、青森−函館間の高速フェリーが就航するほか、9年後の北海道新幹線新青森−新函館開通を視野に、計画中2軒を含む10軒の新設ホテルが開業・建設中とブームに沸いているためだ。

 こうした好景気に沸く地方は上昇したものの、「多くの地方物件は低位横ばいが続いている。過去に高騰した商業地の下落にブレーキがかかっただけ」(国交省)。

 大都市圏などの過剰な上昇が全体の公示地価を底上げしたのが実態のようだ。

ZAKZAK 2007/03/23

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032326.html