天草エアライン(熊本県天草市)のボンバルディアDHC8−103型機が22日、2便運航後にエンジンの不具合表示が出たため、同社は残りの便の欠航を決めた。
同社によると、天草−福岡間を往復した後、天草空港で点検中に第2エンジンの不具合表示が出たという。
これまで問題となったプロペラ機は、「低燃費でジェット機級のスピード」(航空関係者)とされ、プロペラ機に付けられた「Qシリーズ」という名称も「Quiet(低騒音)」を意味するなど“高性能”が売り。
国内では、引退した国産のYS−11の後継機として次々と採用。大手商社の双日が日本での総販売代理店を務めている。
双日の発表によると、96年以来、プロペラ機とジェット機合わせて55機を国内で販売している。
Qシリーズでは、ANA系で北海道内や大阪・伊丹空港発着の地方路線を展開するエアーニッポンネットワークに19機、JAL系で鹿児島県を中心に西日本で路線を展開する日本エアコミューターに11機、沖縄の離島間の路線を持つ琉球エアーコミューターに5機、長崎県のオリエンタルエアブリッジに2機、熊本の天草エアラインに1機販売されているほか、海上保安庁に3機、国土交通省航空局にも1機販売されている。
ボンバルディア機しかもっていない航空会社もあり、地域にとっては貴重な足となっているのも事実で、それだけ責任も重い。抜本的な改善策を取らないと、乗客の不安を払拭するのは簡単ではない。
ZAKZAK 2007/03/22