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2007年03月22日(木) 00時00分

「悪質、反省なし」24億円脱税の元会長に懲役4年ZAKZAK

 24億円余を脱税したとして、相続税法違反の罪に問われた大手タクシー会社を中核とする「トモエグループ」(大阪府守口市)の元会長の西井良夫被告(62)に大阪地裁は22日、懲役4年、罰金7億円(求刑懲役5年、罰金10億円)の判決を言い渡した。

 弁護側は、脱税の手口とされた財産の海外送金は父親の故理一氏の指図だったと訴え、無罪を主張していたが、川合昌幸裁判長は、理一氏の余命宣告がなされた後に資金移動が活発になった点などを挙げ、「被告の主体的な判断があった」として退けた。

 判決理由で川合裁判長は「極めて巨額の脱税で、巧妙な準備の下に行われた計画的、悪質な犯行だ。反省の態度はまったくみられず、刑事責任は重大」と述べた。

 検察側は論告で「相続税法違反としては過去最も多額で悪質」と指摘していた。

 弁護側は同日、判決を不服として控訴した。

 判決によると、西井被告は、2002年に死去したグループ創業者の理一氏から、親族とともに遺産を相続。課税対象額は親族分を含め約53億8000万円に上ったが、あらかじめ預金をスイスに送金して隠すなどし、計約24億9000万円を脱税した。

ZAKZAK 2007/03/22

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032233.html