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2007年03月22日(木) 00時00分

都知事選“舌戦”火ぶた…浅野氏“パフォーマンス”もZAKZAK

 石原慎太郎知事は午前11時、JR立川駅前で第一声。約3000人(警視庁立川署調べ)が陸橋などにひしめき合い、まずは現職の貫禄(かんろく)を見せつけた。

 この日は長男の伸晃・都連会長らが応援に駆けつけたが、石原氏は黒のダブルのスーツと左胸に白い造花をつけたクラシックな服装で登場。過去2回の選挙と同様、候補者のたすきはかけなかった。


浅野氏は築地で移転反対をアピール。笑顔もみせた=22日午前11時10分、中央区の築地市場 「息子の司会というのはなんとも照れくさいんですが…」など、まず場をなごませた石原氏。その後、教育・子育て支援や多摩地区再開発などについて約20分間持論を展開、「国とケンカすることも出てくるでしょう。みなさんの力をお借りしたい。みんなで10年先の日本を作りましょう」と力強く語った。

 ただ、4男問題など、一連の疑惑報道については、「説明不足で思わぬ苦戦を強いられているが、結果をみてほしい」と述べるにとどめた。

 午後は有楽町に移動。松沢成文神奈川県知事(48)、上田清司埼玉県知事(58)とともに支持を訴えた。

 前宮城県知事の浅野史郎氏(59)が選んだ第一声の場所は、都庁第1庁舎前。浅野氏は「言動も政治姿勢も傲慢(ごうまん)そのものの石原知事に率いられた都政。その中で8年間、失われたものはあまりにも大きい。もう4年は待てない!」と気勢を上げた。


独特の発言と行動が注目を集める黒川氏=22日午前9時15分、新宿区の都庁第2庁舎前 メディア戦略にたけていると指摘されるだけあって、夫婦そろって都選挙管理委員会に赴き、届け出を行う“パフォーマンス”も実施。移転の是非をめぐり知事選の争点に浮上している築地市場や、石原氏が第一声をあげたJR立川駅前にも乗り込んだ。

 浅野氏の“売り”は宮城県知事時代に積極的に進めた福祉政策だけに、演説でも「本当に豊かな東京をつくるためにはまず福祉だ。福祉は任せてほしい。大都会で孤独死はさせない」と力説。得意分野の情報公開では、「世の中、情報公開は常識だ。側近政治、恐怖政治、公私混同といわれている石原都政の中で情報が公開されていない」と石原批判を炸裂(さくれつ)させた。

 一方、石原氏の盟友ながら、「今が引き際」と批判して出馬した黒川紀章氏(72)は午前9時過ぎ、都庁第2庁舎前で、「都庁を半分売却する」などと都政改革を語った。


都知事選の「風物詩」、ドクター・中松氏は渋谷で第一声=22日午前10時25分、渋谷ハチ公前 黒のスーツ姿で現れた黒川氏は財政再建を課題に上げ、「第2庁舎を企業の本社として売却して有効活用するとともに、恩師である丹下(健三)先生の傑作であるこの都庁舎を永久文化財として残したい」と力説。

 「東京五輪をやめれば、福祉、医療、介護は十分に充実できる。私はこれまで50年間都市計画に携わり、世界の最先端の都市財政を研究してきた」などと主張した。さらに、「知事選の勝敗にかかわらず、共生新党の党首として参院選にもかかわっていく」とブチ上げた。

 午後1時前にはクルーザーで、勝閧橋から言問橋まで移動。その後は雷門前、東大赤門前で演説を行った。

 このほか、発明家のドクター・中松氏(78)は渋谷ハチ公、共産党推薦の前足立区長、吉田万三氏(59)は新宿駅西口で選挙戦をスタート。タレントの桜金造氏(50)は新橋駅前で第一声をあげた後、午後2時過ぎには自宅に引き揚げ政見放送の準備に入った。


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ZAKZAK 2007/03/22

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