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2007年03月22日(木) 00時00分

在日米海軍 中皮腫は公務傷病朝日新聞

  在日米海軍司令部は21日、アスベスト(石綿)による中皮腫と診断された米海軍横須賀基地に勤務する日本人男性(51)について、職場環境と中皮腫との因果関係がある公務傷病だと認めた。男性が所属する全駐労横須賀支部によると、米軍がアスベスト被害にあった在日米軍基地従業員を公務傷病と認めたのは初めてだという。

  男性は06年4月に悪性胸膜中皮腫の診断を受けて右肺を切除し、同年8月に横須賀労働基準監督署から労災認定された。

  全駐労によれば、米軍は労災認定後も「男性が働いた職場はアスベスト粉じんが舞うような職場環境ではなかった」と主張し、男性を「私傷病休暇」としていた。このため、全駐労は横浜防衛施設局との交渉を通じて、米軍の判断の撤回と、男性の扱いを業務上の傷病休暇に切り替えることを求めていた。

  同司令部は、今回の認定で男性に対して06年4月から最長3年間の病欠を認め、ボーナスも満額支払うとしている。

  全駐労横須賀支部によると、男性は77年から95年まで横須賀基地内の機械設備の保守点検や修理業務に従事。壁にエアコンを取り付ける穴を開ける作業中にアスベストの粉じんを吸い込んだ可能性が高いという。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703220003