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2007年03月21日(水) 17時54分

形を変えた「米食」流行 高校生開発の米粉パンも販売朝日新聞

 米粉でつくるパンや洋菓子の商品化が相次いでいる。高校生のアイデアで生まれた米粉パンがコンビニで売り出されるなど、取り組みは多彩。消費者の米離れに悩む国も、形を変えた「米食」に注目している。

 米粉は上新粉や白玉粉など米を粉にしたもの。熊本県立鹿本農業高校(同県山鹿市)が「農家のため、米の消費を何とか増やしたい」と、部活動で開発した米粉パンが6月にも、地元コンビニエンスストア、エブリワン(熊本市)の九州地区220店で販売される。

 地元産の野菜や馬肉を具にしたカレーを米粉のパン生地で包んで揚げた「らいすカレーパン」と米粉あんぱん。もちもちした食感が特徴だ。

 米粉パンは製パン大手やファミリーレストランのジョナサン(東京都武蔵野市)も販売。ハンバーガーチェーンなどが追随を検討している。

 米粉ケーキなどを置く洋菓子店も各地で誕生。米粉料理本の著書もある東京都在住の料理研究家今別府(いまべっぷ)靖子さん(43)は、国産米粉や豆乳を使ったクッキーなどの洋菓子ブランド「リソファリーナ」を立ち上げた。菓子問屋の美多加堂(東京都多摩市)が販路の開拓で協力する。

 原料はご飯・みそ汁と同じ組み合わせ。今別府さんは「米と大豆製品を一緒に食べるとアミノ酸をバランスよく摂取できる。そうした和食の良さを取り込んだ」という。

 米の1人あたり消費は04年度で61.5キロと、ピーク時(1962年度)の半分に減少。一方、06年度のパン・洋菓子向け米粉需要は前年度比2000トン増の5000トンと予想され、農林水産省は用途や消費拡大を期待する。

http://www.asahi.com/life/update/0321/009.html