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2007年03月21日(水) 11時31分

参院選前哨、福島・沖縄 参院補選が4月5日告示朝日新聞

 4月5日告示の参院福島、沖縄両補欠選挙は、7月の参院選の前哨戦であるとともに、過半数をめぐる与野党の攻防にも影響を与える。与野党ともに「最重要選挙」と位置づけ、総力戦でのぞむ構えだ。

 自民党執行部は6日、国会内に参院比例区や北関東、東北選出の国会議員、秘書を集め、福島補選の対策会議を開いた。「安倍内閣が成り立つかどうかの選挙だ」。青木幹雄参院議員会長が檄(げき)を飛ばすと、中川秀直幹事長が続いた。「なんとしても勝ちたい。お力をいただきたい」

 福島、沖縄とも野党の現職が昨秋の知事選に転出したことに伴う選挙。それまで、7月の参院選で与党が過半数を維持するには65議席が必要だったが、両補選で勝てば63議席で済む。

 執行部は当初、党独自の情勢調査などから福島では苦しい戦いになるとみて、「沖縄を優先する」との判断に傾いた。しかし、中川氏は3月に入り、石原伸晃幹事長代理や副幹事長を集めて「二つとも勝ちにいく」と宣言した。

 これに対し民主党は20日の役員会で、鳩山由紀夫幹事長を福島、菅直人代表代行を沖縄の責任者に決めた。党を挙げて戦う姿勢を示したもので、小沢代表も20日、高松市内の記者会見で「非常に大事だ。なんとしても確保したい」と語った。

 福島は自民党の候補者選考がもたついたこともあり、民主党執行部は有利な展開とみている。一方、沖縄は野党共闘で戦った知事選でも敗れており、「補選もなかなか厳しい」(鳩山幹事長)と判断。社民、共産両党などとも連携し、重点的にテコ入れしている。

http://www.asahi.com/politics/update/0321/002.html