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2007年03月21日(水) 20時36分

対イラク作戦 「極めて初期段階」と米統合参謀本部議長朝日新聞

 来日中のペース米統合参謀本部議長は21日、東京都内で朝日新聞などと会見し、米国の対イラク作戦は「極めて初期の段階にある」として、米軍の撤退期限の設定を改めて拒否した。

 ペース氏は、米国の対イラク作戦を(1)約2万1000人の米軍増派による首都などの治安確保(2)イラク政府や宗教指導者らの統治による、イスラム教シーア・スンニ両派の対立の解消(3)イラク国民の雇用創出——の3段階と規定。「現在はこのプロセスの極めて初期の段階にある。米軍増派で首都の宗派対立が沈静化するなど、少なくとも進展はあった」と強調した。

 一方、米軍がいつまでイラクにとどまるかについては「分からない」と明言を避けた。民主党が「08年3月までの撤退」を求めていることについては「軍事的に見て逆効果だ。撤退期限を設定すると敵はそれまで潜伏し、撤退を待って再び動きはじめるだろう」と述べ、ブッシュ大統領同様、撤退期限の設定を拒否した。

http://www.asahi.com/international/update/0321/017.html