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2007年03月21日(水) 08時02分

中国、大型旅客機生産へ 寡占市場の一角ねらう朝日新聞

 中国政府は大型旅客機メーカーを設立する方針を決めた。温家宝(ウェン・チアパオ)首相が先月26日に開いた国務院常務会議で原則批准した。国営新華社通信によると、海外から技術を吸収しながら自主開発力を高める、としている。中国はすでに100人乗り以下の旅客機の生産を進めており、大型機参入で、米ボーイング社と仏エアバス社の寡占になっている航空機市場に割って入ろうとの狙いがある。

 旅客機の大きさ、開発の日程、投資金額など具体的な内容は明らかになっていない。中国紙によると、四川省に2千億元(約3兆円)規模を投じて150人乗り以上の旅客機と軍用機を製造する工場を建設することが提案されているほか、西安が候補地だという情報もある。研究開発部門は上海に置かれる見通し。

 中国では2020年までに国内だけで1600機の旅客機需要があるとされる。中国政府は輸入依存から脱する目的に加え、国威発揚や軍事技術の高度化にもつながるとして、航空や宇宙技術の自主開発強化を掲げている。

http://www.asahi.com/international/update/0321/005.html