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2007年03月21日(水) 00時00分

不正あっせんに懲役刑 公務員制改革 天下り規制で法案骨子 東京新聞

 政府が今国会に提出する方針の国家公務員法改正案の骨子が二十日、明らかになった。天下り規制強化を目的に、退職公務員の再就職は、「新人材バンク」による紹介に一元化。省庁によるあっせんを懲戒処分の対象として禁止し、公共事業の入札情報提供などの不正行為を伴うあっせんの場合には、最高で懲役三年の罰則を科す。チェック機関として「再就職等監視委員会」を内閣府に新設する。 

 骨子によると、省庁の権限をバックにした業界・団体への押しつけ的な再就職あっせん、OBによる現職公務員への利益誘導の働き掛け、現職公務員の求職活動を禁じる「行為規制」を導入。違反すれば懲役三年以下や罰金五十万円以下を科す。

 監視委は常勤の委員長と非常勤の委員四人で構成。五人は国会の同意を得て首相が任命する。監視委の下に不正行為を調べる監察官を置く。

 新人材バンクへ移行するまでの間は、省庁によるあっせんも監視委が承認した再就職は認める。どのくらいの移行期間を置くかは骨子には明記されておらず、安倍晋三首相の判断に委ねられることになった。

 渡辺喜美行政改革担当相は内閣や自民党と調整したうえで、二十七日の経済財政諮問会議に改正案を提示する。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20070321/mng_____sei_____001.shtml