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2007年03月20日(火) 00時00分

ノートPC 無線印刷読売新聞


無線LANとプリンターをつないで、どこからでも印刷が可能に

 無線LANを導入しているわが家では、気分に応じて、ノートパソコンを布団の中やバルコニーに持ち運び利用している。しかし、不便なのがプリンターを使う時だ。毎回パソコンを持ってプリンターの所に戻り、ケーブルで接続しなければならない。そこで、プリンターを無線LANに組み込むことに挑戦した。(佐藤俊彰)

STEP1  専用サーバー用意

 まず必要なのは、パソコンとプリンターをネットワーク(無線LAN)経由でつなぐための専用機器「プリントサーバー」。今回はバッファロー社の製品を利用した。最初の設定時だけは、無線LANルーターとサーバーをケーブルでつなぐ必要がある。また、プリンターとサーバーはUSBケーブルで接続する。

 製品に付属の「サーバー管理ソフト」を立ち上げ、その指示に従って、ルーターを自動検索したが、わが家のものが見つからない。ルーター側でアクセス可能な機器の範囲を制限していたことを思い出した。ルーターにサーバーのMACアドレス(固有識別番号)を入力するなどして手動検索。ようやく見つけた。

STEP2  暗号化設定忘れずに

 大事なのは暗号化の設定を忘れないこと。暗号化しないというのは、自宅の玄関や窓にかぎをかけないことに等しく、データが外部から丸見えになる恐れがある。実際、偶然検出されたご近所の無線LANの中には、暗号化していないものが散見された。

 暗号化が終われば、サーバーは、取りあえず無線LANにつながったことになる。だが、設定作業はまだ半ば。管理ソフトでサーバーの「プロパティ」画面を表示。LAN内でデータ送受信するための「プロトコル」は最も一般的な「TCP/IP」を選択。LAN内の住所を示すIPアドレスが、ルーターから自動的に割り当てられていることを確認する。

STEP3  ポート種別は「ローカル」

 最後に、プリンターがUSB接続からLAN経由に切り替わったことに対応するよう、パソコンのプリンター設定を調整する。プリンターのプロパティ画面で、データの出入り口を示すポートの種別をUSBからローカルに変更する。

 あとは試し刷りで終わりなのだが、ここでまたトラブルが発生。なぜか印刷できない。

 思い当たったのが、セキュリティーソフトのファイアウオールだ。ファイアウオールは不正侵入やデータ漏洩(ろうえい)を防ぐために、通信状態を監視し一定の制限をかけている。そこで、サーバーが監視の対象外となるように設定したところ、プリンターはようやく動き出した。

自分の作業状況を確認

設定作業は難しくないが、自分がどんな作業をしているかを常に意識しよう。トラブルの時に役立つ。 設定の簡素化に対応したルーターとセットで購入するという奥の手も。

記者の感想

 古いパソコンをプリントサーバー代わりに使うという選択肢もあるが、プリンターとパソコンをセットにすると、設置場所が制約されやすい。無線LANで接続するメリットを生かすには、小ぶりな専用サーバーの方が好都合だろう。

コードレス化を促進

プリントサーバー LPV3‐U2‐G54
 パソコンとプリンターを無線LANでつなぐための機器。自宅に設置すれば、2階の子供部屋や書斎にパソコンが複数台ある場合も、1台のプリンターから印刷できる。ケーブルが不要になり、パソコン周りのコードレス化を進められる。ウィンドウズ95からマックまでさまざまなOSに対応する。 バッファロー 標準価格1万4280円。

airstation.com
 無線LANに関する情報を紹介。無線LANの仕組みや、難解な用語も丁寧に説明している。パソコンはもちろん、携帯ゲーム機やAVコンポとの接続方法も解説する。URLは、http://www.airstation.com/ 

(YOMIURI PC編集部)

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/dennou/20070320nt12.htm