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2007年03月20日(火) 13時09分

6者協議、米朝主席代表が会談へ 核施設停止など協議朝日新聞

 北朝鮮の核問題をめぐる6者協議は20日、北京の釣魚台国賓館で2日目の会合が始まった。ヒル米国務次官補と北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官の両首席代表が今協議で初めて会談し、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮関連口座の全面凍結解除などについて話し合うとみられる。

 午前中の二国間協議に続き、午後は首席代表者会合を開き、前回6者協議で合意された北朝鮮・寧辺の核施設の稼働停止・封印の具体的な手順や方法、その後の行動計画などについて協議する。

 佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は20日午前、北京市内のホテルで記者団に対し、BDA合意を受け北朝鮮が具体的な行動に踏み切るかどうかについて「常識が常識でない世界があるのでやってみないと分からない」と述べ、北朝鮮の姿勢を痛烈に皮肉った。

 一方、ヒル氏も同日朝、日朝国交正常化作業部会について「北朝鮮は部会を十分に使っていないと感じている。特に北朝鮮がちゃんと活用しなければならなかった部会だ」と述べ、他の4作業部会に比べ進展が十分でないとの考えをにじませた。

 日朝二国間の本格的な協議はいまだに行われていない。協議初日の19日には拉致問題をめぐって激しい応酬があり、米国やロシアも北朝鮮の姿勢を批判した。日朝の直接協議では行き詰まりを見せているだけに、日本としては他の4カ国の理解を得ながら前進させたい考えだ。

 また、ヒル氏は「60日間の後にくる予定を検討しておく必要がある。北東アジアの安全対話の立ち上げや、直接の当事者による平和プロセスという点からも外相会合は非常に重要だ。4月にやりたいと思う」と述べた。

http://www.asahi.com/international/update/0320/009.html