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2007年03月20日(火) 00時00分

漱石と交流、ジャーナリストの足跡たどる朝日新聞

 明治から昭和にかけ、ジャーナリストとして活躍、自宅のある我孫子でも手賀沼保存運動などに尽力した、杉村楚人冠(そ・じん・かん)。その業績を紹介しようと、夏目漱石との交流を軸に足跡をたどる企画展が、20日から我孫子市のけやきプラザで始まる。23日には講演会も開かれる。

 楚人冠(1872〜1945)は、朝日新聞記者として第1次世界大戦時にロンドン特派員として活躍、後にはアサヒグラフを創設するなどしている。1924年から我孫子の手賀沼のほとりに定住し、湖畔吟社という俳句の会を地元につくったり、我孫子ゴルフ倶楽部創設に力を尽くしたりもした。

 漱石も朝日新聞社員だったことから楚人冠とは交流があり、今も我孫子に残る杉村邸には漱石からの手紙9通が残っている。企画展では、これら漱石自筆の手紙を通して2人の交流ぶりを伝えるほか、漱石の作品「それから」に、楚人冠の記事が参考で使われていたことなども資料を使って紹介する。

 23日午後2時からは、けやきプラザホールでジャーナリストの近藤あきらさんと郷土史家の越岡禮子さんが、楚人冠の業績や我孫子での暮らしぶりについて講演する。

 入場はいずれも無料。企画展は4月1日まで。問い合わせは我孫子市教委文化課(電話04・7185・1583)へ。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000703200001