約２００カ所の墓からステンレス製線香皿が盗まれた川崎市高津区の市緑ケ丘霊園で、約１１００カ所の墓に線香皿が置かれていないことが、霊園事務所の調べで分かった。もともと線香皿を置いていない墓もあるとみられ、被害実数を確定するため、霊園側は所有者に確認している。
霊園内には約２万５千基の墓石があるが、霊園事務所は盗難事件発覚後、被害が起きた可能性のある場所を中心に１万７千カ所を調べた。線香皿がなかった墓の所有者には返信用のはがきを送り、置いてあったかどうか回答を求めている。
２１日は春の彼岸の中日で、その前後に墓参りに訪れ、被害が分かるケースもあるとみて、被害数については彼岸明けにまとめる予定だ。確定後、警察に連絡する。
霊園では盗難事件後、金属製の線香皿や花立てを自宅に持ち帰る人もいるという。
（佐藤正典）
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